監督会からの声明文について
更新日:2020年8月6日
関東学生アメリカンフットボール 1 部リーグ監督会は本日、監督会としての姿勢をあらためて表明する声明文を下記の通り発表いたしました。
一般社団法人関東学生アメリカンフットボール連盟とこれまで以上に協力体制を強め、まい進していく決意を表したものとなりますので、よろしくお願いいたします。
法政大学
アメリカンフットボール部
監督 有澤 玄
「声明文」
私たち、関東学生アメリカンフットボール 1 部リーグ監督会は、一般社団法人関東学生 アメリカンフットボール連盟と協働して「学生の成長」と「フットボールの発展」を推進し ていくため、建設的な意見を出し合うことを目的として、今年 2 月に発足しました。これま で、主に安全対策や日本大学アメリカンフットボール部の問題について議論してきました が、2018 年シーズンも佳境を迎えるにあたり、今一度監督会の原点に立ち返り、監督会と しての姿勢をあらためて表明いたします。
私たちは、学生フットボール本来の目的である「学生の成長」と「フットボールの発展」 を実現するには、連盟と監督会の双方が私心を捨てて、一致団結する必要があると考えます。 私たち監督会メンバーの大半が学生だった時代は、東西大学オールスター戦である「西宮ボウル」や米国アイビーリーグ選抜チームを招いた「アイビーボウル」など、国内外のチー ムや選手との交流があり、選手としても人間としても大きく成長する機会となりました。
さらには、米国大学オールスター戦の「ジャパンボウル」や NFL プレシーズンゲームで ある「アメリカンボウル」など、本場のフットボールを体感できる興行がいくつもありまし た。そのような環境をつくり、私たちに体験させてくれたのは、まさに「私心を捨てて」フ ットボールの発展に力を注いだ当時の大人たちでした。
今の私たちに、そのようなことができるのでしょうか。そして、今の学生たちに、そのよ うな体験させてあげられているのでしょうか。自戒の念を込めて言うと、今の学生たちは物 質的に恵まれ、得られる情報も飛躍的に増えてはいますが、一昔前と比べて、さらなる成長 の機会が与えられているかといえば、決してそうとは言えない現状があります。
当時と比べ、米国の学生アスリートを取り巻く環境は、各段に進化してきました。米国の大学は、単に競技力にとどまらず、安全や学業、学校のブランド力向上、そして興行など、 さまざまな面で目覚ましい発展を遂げています。この米国を目標とし、少しずつでも追い付 いていくには、関係者一同の不断の努力が欠かせません。そのためには、連盟と監督会の皆 で広く、かつオープンに議論し、関東学生アメリカンフットボールを民主的に運営していく ことが重要だと考えます。手前味噌ではありますが、監督会はここ 8 か月余りの議論で、そ のような土壌ができつつあると自負しています。
連盟と監督会は、情報を共有して自由闊達な議論を展開していくことによってコンセン サスを醸成し、大きな目的である「学生の成長」と「フットボールの発展」に向けて適材適 所の人材配置や時代に合わせた柔軟な対応を取っていきたいと考えています。私たちは二 つの大きな目的のために、これまで以上に連盟と力を合わせ、新しいことにも果敢に挑戦し ていく意気込みです。
日本のスポーツ界では現在、さまざまな問題が噴出しています。さしたる根拠のない旧態 依然とした「伝統」や、自由にモノを言うことができないパワーハラスメントのような上意 下達の雰囲気、あるいは独善的な指導者や協会関係者の存在。フットボール界においても、 日本大学の守備選手による危険なタックルに端を発し、大学のガバナンスまで問われるこ とになった一連の問題がありました。
監督会としては、先進的なスポーツであるアメリカンフットボールが、これらの問題をい ち早く解決するとともに、フットボール界自らが発展的な改革をしていく必要があると考 えています。監督会には、9 月に日本大学アメリカンフットボール部の監督に就任した橋詰 功氏が新たに加わりました。私たち従来の監督会メンバーも、再建に向けて歩み始めた日大 に対して、できる限りの協力をしていくつもりです。
関東学生フットボールを民主的に、そして透明性の高い運営をするために、肖像権や放映 権、興行権、商標権などの各種権利を整理していくことも必要です。同時に、権利と引き換 えに果たすべき義務は何か、連盟と監督会で議論し、特に学生アスリートの権利を守るよう 努めていきます。さらには、アメリカンフットボールが学生スポーツの健全な発展をけん引
し、日本のスポーツ界の改革の先駆けとなるよう、尽力していく所存です。
関東学生アメリカンフットボール 1 部リーグ監督会指導者一同
【参考】関東学生アメリカンフットボール 1 部リーグ監督会名簿
早稲田大学 監督 高岡 勝 法政大学 監督 有澤 玄 中央大学 ヘッドコーチ 蓬田 和平 立教大学 監督 中村 剛喜 慶應義塾大学 監督 久保田 雅一郎 明治大学 監督 岩崎 恭之 日本体育大学 監督 大山 茂 横浜国立大学 ヘッドコーチ 田島 聡嗣 桜美林大学 監督 関口 順久 国士舘大学 監督 大野 敦司 東京大学 監督 三沢 英生 東京大学 ヘッドコーチ 森 清之 東海大学 監督 中須賀 陽介 駒澤大学 監督 新倉 晴彦 専修大学 監督 渡辺 卓史 東京学芸大学 監督 山田 豊 日本大学 監督 橋詰 功 以上、16校17人
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